【Outlook】動作が遅い(重い)、処理中でフリーズする問題の対処方法
2022.04.17 /

本記事ではMicrosoftのOutlookにおける、「動作が遅い(重い)」「処理中でフリーズする」「応答なし」といった問題が発生した場合の対処方法について解説していきます。
私は社内SE(システムエンジニア)として社内システムのサポートを普段から行っており、日々Outlookに関する問い合わせが多いです。
Outlookに関する問い合わせの中で「Outlookの動作が遅い」という問い合わせが来た時の対処方法を本記事で紹介いたします。Outlookの動作が遅いとそれが起因して、処理中で動作が止まる(フリーズ)、応答なしになるなど様々な問題が発生します。
本記事を通して、Outlookの動作が遅くなった時の対処方法を覚えてください。
Outlook:動作が遅い原因
Outlookは徐々に動作が遅くなっていくというより、突然動作が遅く(重く)なることが多いです。
Outlookの動作が遅くなる主な原因は大きく分けると以下3つが考えられます。
- パソコン側の問題
- データファイル(ostファイルまたはpstファイル)の問題
- Outlookアプリの問題
それぞれの問題に対する対処方法を見ていきましょう。
パソコン側の問題
パソコンを再起動
Outlookの動作が遅くなった原因がパソコン側の問題であった場合、パソコンを再起動することで回復することがあります。
様々なアプリケーションを起動・実行しているとパソコンのメモリ不足やCPU使用量の増加に伴い、Outlookが重くなることがあります。
そのため私の場合、Outlookやその他アプリケーションで問題が発生したら、まずはパソコンの再起動をお願いしています。
セキュリティソフトの停止
かなり可能性は低いですが、セキュリティソフトによって送受信の動作が遅くなることもあります。
可能であればセキュリティソフトの動作を停止してみて、Outlookの動作に影響するか確認してみてください。
データファイル(ostファイルまたはpstファイル)の問題
Outlookの動作が遅い原因がデータファイル(ostファイルまたはpstファイル)であったときの対処法を紹介していきます。
Outlookのデータファイルとはダウンロードしたメールや予定表、連絡先などのデータが保存されたファイルです。
このデータファイルによって、インターネットが接続されていなくともメールを閲覧できます。Outlookのデータファイルについて詳しくは以下記事をご参照ください。

【Outlook】ostファイル(データファイル)とは:インポートやメールの閲覧について

【Outlook】データファイル:「ostを開けません」エラーの解決方法
私の経験では、Outlookが遅くなる原因の大半はデータファイルが起因しています。そのため再起動で治らなければ、次にデータファイルの問題を疑うようにしています。
データファイルの問題を解決するために以下に記す方法を試してみてください。
- Exchangeキャッシュモードを無効にする
- メールボックスの空き容量を増やす
- データファイルを再作成する
Exchangeキャッシュモードを無効にする
データファイルの問題を手っ取り早く解決する方法はExchangeキャッシュモードを無効にすることです。
Exchangeキャッシュモードを無効にすることで、データファイルを利用しないでメールの閲覧などを行うようになります。そのためExchangeキャッシュモードを無効にして、Outlookの動作が改善すればデータファイルが問題であったと判断できます。
ですがExchangeキャッシュモードを無効にするとオフラインでのメール閲覧ができない、メール検索が遅くなるなどデメリットもいくつかありますので注意してください。
Exchangeキャッシュモードについて詳しくは以下記事をご参照ください。

【Outlook】Exchangeキャッシュモードとは(メリット・デメリット/有効・無効)
2022年12月21日追記
Outlookが頻繁にフリーズするパソコンがあり、設定を確認するとExchangeキャッシュモードはオフ(無効)になっていました。
そこであえてExchangeキャッシュモードを有効(保存するメールの期間は6か月に設定)にし、メールをOSTファイルに保存するようにしました。
そうしたところOutlookがフリーズすることはなくなり、Outlookの動作がスムーズになりました。
もしあなたのOutlookがExchangeキャッシュモードが無効であり、かつOutlookの動作が遅い・頻繁にフリーズする場合はExchangeキャッシュモードを有効にしてみるのも1つの手です。
メールボックスの空き容量を増やす
Exchangeキャッシュモードを無効にすることで発生するデメリットが受け入れられない場合は、データファイルの問題を解決する必要があります。
データファイルの問題として、メールボックスの総容量が上限に達していることがあります。そのためメールボックスの空き容量を増やすことで問題が解決することが考えられます。
メールボックスの空き容量を増やす方法については以下記事をご参照ください。

【Outlook】メールボックスの容量がいっぱい・足りない場合の対処方法
データファイルを再作成する
データファイルそのものが壊れていることでOutlookの動作が遅くなっていることも考えられます。
その場合はデータファイルを削除してみましょう。削除後にOutlookを起動することで新たにデータファイルを生成してくれます。
Outlookアプリの問題
Outlookの更新
Outlookアプリが最新の状態であるか確認しましょう。最新のバージョンにアップデートすることで問題の修復につながる可能性があります。
Outlookの更新は以下の流れで行います。
- Outlookを起動し、「ファイル」を選択
- 左側から「Officeアカウント」を選択
- 「更新オプション」をクリックし、「今すぐ更新」を選択



上記の流れでOffice製品を最新にバージョンアップできます。(WordやExcelからも更新可能です)
クイック修復・オンライン修復の実行
Outlookのアプリケーション自体に問題が発生している場合、修復プログラムを実行してOutlookを修復しましょう。
「Officeプログラムの修復」にはクイック修復とオンライン修復があります。まずは早く完了するクイック修復を試し、ダメだったらオンライン修復を試してみてください。
以下に「Officeプログラムの修復」を実行する方法を記します。
- コントロールパネルを起動
- 「プログラムのアンインストール」を選択
- 「Microsoft 365 Apps」を選択>右クリック>変更をクリックする
- クイック修復またはオンライン修復を選択し「修復」ボタンを選択



セーフモードで起動
Outlookをセーフモードで起動して、動作に変化がないか確認してみてください。
セーフモードとは、Outlookを必要最小限の構成で起動する仕組みです。これで動作が改善すればOutlookの設定またはアドインなどに問題があると判断できます。セーフモードについて詳しくは以下記事をご参照ください。

【Outlook】セーフモードとは:起動方法と解除方法について
セーフモードでOutlookを起動するには以下2つの方法があります。
- Ctrlキーを押しながらOutlookを起動する
- 「ファイル名を指定して実行」に「outlook.exe /safe」を入力して実行

セーフモードで動作が改善すれば、設定やアドインに問題がある可能性大です。その場合はアドインの無効化・削除を行ってみてください。
以下の流れでアドインの無効化または削除ができます。
- Outlookを起動し、「ファイル」を選択
- 左側から「オプション」を選択
- 左側から「アドイン」を選択
- 「COMアドイン」を指定し、「設定」を選択
- 必要のないアドインのチェックを外す、または削除をする




まとめ
本記事「【Outlook】動作が遅い(重い)、処理中でフリーズする問題の対処方法」はいかがでしたか。
Outlookは動作が遅くなるとフリーズしたり、応答なしと表示するなど他の問題も引き起こします。メールはビジネスにおいてとても重要度の高いツールの一つです。問題が発生したらすぐに解決できるように本記事に記載ある対処方法を実行してください。
Outlookには様々な便利な機能が備わっています。業務を効率的に行うためにも必要な機能は知っておくに越したことはないです。ぜひ以下記事「Outlook:便利な機能一覧」をご覧いただき、業務の効率化に役立ててください。

【Outlook】機能一覧:仕事で便利な機能や設定をまとめて紹介