【Outlook】メールが送信できない:送信トレイに残る問題の解決方法

2022.11.22 /

【Outlook】メールが送信できない:送信トレイに残る問題の解決方法

記事ではMicrosoftのメールソフトOutlookにおける、メール送信できない問題の解決方法について解説していきます。

私の会社ではメールソフトにOutlookを使用しており、突然メールが送信できなくなる問題が発生することがあります。この問題が発生した際、ほとんどの場合で送信したメールが「送信トレイに残る」という事象が起きます。

メールが送信できなくなる問題が発生した場合、本記事で紹介している対処方法を使って解決してください。また本記事ではMicrosoft365(旧Office365)を使っていることを想定して解説していきますが、それ以外のサービスを使用していても使える対処方法です。

Microsoft用語の確認

Microsoft365とはMicrosoft社が提供しているOfficeアプリケーション(Outlook、Word、Excel、PowerPointなど)やサービスを利用できるサブスクリプション(月額課金制)のクラウドサービスです

Outlookで送信ではなく「メールが受信できない」という問題に関しては、以下記事をご参照ください。

Outlookで発生した問題

私は社内システムエンジニアとして働いており、日々様々なパソコンやアプリケーションの問題に対処しております。会社ではMicrosoft 365を契約しており、メールソフトにOutlookを利用しています。Outlookでは以下のような問題が発生することがしばしばあります。

Outlookで発生した問題

Outlookでメールが送信されない。送信したメールは「送信トレイ」に残っている

ビジネスではメールはなくなてはならないものです。メールが送信できなくなると仕事に大きな影響があるため、少しでも早く修復する必要があります。

このような問題が発生した際に私が行っている対処方法を次項より解説していきます。

POINT

パソコンにインストールしているOutlookでメールが送信できなくても、ブラウザから使用できるWeb版Outlookでメールの送信が可能なことが多いです。インストール版Outlookが修復されるまではWeb版OutlookやスマートフォンアプリのOutlookで対応することをおすすめします。

Outlook:メールが送信できない場合の対処法

Outlookでメールが送信できない問題が発生したときに実際に私が行う対処法は以下の通りです。

  • パソコンを再起動
  • インターネットの接続を確認
  • Microsoftのサーバーで障害が発生していないか確認
  • オフライン作業を確認・変更
  • 添付ファイルのサイズを確認
  • 送信トレイのメールをすべて削除する
  • Outlookアプリの更新
  • Outlookの詳細設定を確認・変更
  • メールボックスの容量を確認
  • Exchangeキャッシュモードをオフ(無効)にする
  • プロファイルの新規作成
  • OSTファイルの新規作成
  • クイック修復・オンライン修復の実行

それぞれの方法について見ていきましょう。

パソコンを再起動

Outlookでなにかしらの問題が発生した場合、まずはパソコンの再起動をしてみてください。パソコンの再起動で修復する問題は非常に多いです。

再起動することですべてのアプリが一旦終了し、まっさらな状態でOutlookを起動してメールが送信できるか確認してください。

インターネットの接続を確認

インターネットが接続されていないと送信したメールは「送信トレイ」に溜まります。インターネットの接続が回復すると、送信トレイに溜まったメールが送信される仕組みになっています。

そのためブラウザを開いてWebサイトが閲覧できるかなど行い、インターネットに接続されているか確認してみてください。

私の場合

メールが送信できない問題に対応していると、インターネット環境が起因していること(ルーターの不具合やパソコンの無線受信の問題など)が多いです。

Microsoftのサーバーで障害が発生していないか確認

Microsoftのサーバーで障害が発生しているとOutlookでメールの送信・受信ができなくなるなどの問題が発生します。

最近では数か月に1度はMicrosoftのサーバーで障害が発生しています。以下記事を参考にしてMicrosoftのサーバーで障害が発生していないか確認してみてください。

添付ファイルのサイズを確認

送信したメールの添付ファイルのサイズが大きいことでメール送信がストップしていることが考えられます。

Outlookではメールに添付して送信できるファイルサイズに制限があります。添付して送信できるメールの上限は20MB以内です。

それ以上の添付ファイルであった場合、送信トレイからそのメールを削除して再度送信を試してみてください。

添付ファイルの送信について

添付して送信できるサイズ容量に制限があるため、制限ギリギリまでなら送信しても問題ないと考える人もいますがその考えは間違っています。

ビジネスマナーとして添付ファイルの容量は数MB程度、多くても5MBまでに抑えましょう。

10MBを超えるような添付ファイルを送ってしまうと、受信者側のメール受信でトラブルが発生する可能性が高まります。例えば受信者側のメールサーバーでメールの容量制限を行っていることがあります。その場合、サイズ制限に引っかかってしまうと送信したメールがサーバーで止まってしまい、相手に届かない問題が発生します。

メールの添付ファイルについてより詳しく知りたい方は以下記事をご参照ください。

送信トレイのメールをすべて削除する

送信トレイに残っているメールをすべて削除してみてください。送信トレイに残っているメールが起因して他のメールが送信できていない場合、送信トレイを一旦空にすることで問題が解決します。

送信トレイは次図のようにOutlookの画面左側にあるフォルダーウィンドウを下にスクロールすると見つけられます。

Outlook:送信トレイ

Outlookアプリの更新

Outlookアプリのソフトウェア側の問題であればアップデートすることで修復される可能性があります。

念のためOutlookアプリを最新版にアップデートしてみましょう。

関連リンク:Outlookの更新方法

Outlookの詳細設定を確認・変更

Outlookの詳細設定に「接続したら直ちに送信する」という設定があります。この設定にチェックが入っていないと、メールを送信しても一旦送信トレイに保存されてしまいます。

Outlook:「接続したら直ちに送信する」のチェックを外す

送信トレイに留まらせずに、すぐに送信したい場合は「接続したら直ちに送信する」にチェックが入っている必要があります。

詳細設定の「接続したら直ちに送信する」への行き方は以下記事をご参照ください。

関連リンク:詳細設定から「接続したら直ちに送信する」のチェックを外す

メールボックスの容量を確認

Exchangeキャッシュモードがオンになっている場合、受信したメールをローカルのOSTファイルに保存します。OSTファイルについては以下記事をご参照ください。

メールボックスに保存できる容量は制限されおり、Microsoft365(旧Office365)のOutlook(Exchange Online)では、1アカウントに50GB(Office365 Enterprise E3以上では100GB)の容量が提供されます。

もしメール容量が上限に近い場合、メールの送信や受信ができなくなります。

以下記事を参考にして、現在のメールボックス容量の確認や、空き容量を増やす方法を実行してください。

Exchangeキャッシュモードをオフ(無効)にする

メールボックスの容量が原因でメールの送信ができない場合、手っ取り早く問題を解決する方法としてExchangeキャッシュモードをオフ(無効)にする方法があります。

Exchangeキャッシュモードをオフにすることでローカルにメールを保存しなくなるので、すぐにメールの送受信が可能になります。つまりメールの容量問題が一気に解決するということです。

デメリットとしてメール検索に時間がかかったり、オフラインでの使用ができなくなりますので注意してください。

関連リンク:Exchangeキャッシュモードを無効にする方法

プロファイルの新規作成

プロファイルに何かしらの問題が発生しているのであれば、新規にプロファイルを作成することで問題を解決できます。

Microsoft用語の確認

Outlookのプロファイルとはメールアカウント情報やデータファイル(ostファイル)の保存場所などを保存している情報群です。メールアカウント情報にはユーザー名やパスワードなどOutlookを使用する上で必要となるユーザー情報が含まれます。

以下記事を参考にしてプロファイルを新規作成してみてください。

関連リンク:プロファイルの新規作成

OSTファイルの新規作成

Exchangeキャッシュモードをオンにしている場合、メールをOSTファイルとしてローカルに保存します。このOSTファイルに問題が発生していることが起因してメール送信ができなくなっていることも考えられます。

Microsoft用語の確認

ostファイルとはOutlookのデータファイルの一つで、ダウンロードしたメールや予定表、連絡先などのデータが保存されたファイルです。このostファイルによって、インターネットが接続されていない状況(オフライン)でもこれまでに受信したメールを開いて見ることができるのです。

そこでOSTファイルを新規で作成し、問題が解決するか確認しましょう。OSTファイルを削除し、再度Outlookを起動することでOSTファイルが新たに作成されます。

OSTファイルは以下に保存されています。

C:\Users\username\AppData\Local\Microsoft\Outlook

クイック修復・オンライン修復の実行

Outlookアプリのソフトウェア側の問題であれば、修復プログラムを実行してOutlookを修復することで改善します。

「Officeプログラムの修復」にはクイック修復とオンライン修復があります。まずは早く完了するクイック修復を試し、ダメだったらオンライン修復を試してみてください。

関連リンク:【Outlook】クイック修復・オンライン修復の実行方法

オフライン作業を確認・変更

Outlookに備わっている「オフライン作業」が有効になっていることで、メールの送受信が停止している可能性があります。

Outlook:オフライン作業を選択

オフライン作業が背景グレーになっていればオフライン作業が有効になっています。オフラインを解除するにはオフライン作業のボタンをクリックします。

以下記事を参考にして、「オフライン作業」が有効になっていれば無効に変更してください。

関連リンク:オフライン作業が有効になっているか確認する

ステータスバーからアカウント認証を実行する

アカウント認証で問題がありメールが送信できていないことも考えられます。

アカウント認証が正常に行われ、サーバー(Exchange)と通信が行われていれば次図のようなステータスバー表示になります。

Outlook:正常時のステータス表示

上図とは異なり、ステータスバーに「パスワードを入力してください」などの表示がされていればその文言をクリックしてください。パスワード入力を行うダイアログが表示される、またはアカウント認証が実行されメール送信が行えるようになります。

まとめ

本記事「【Outlook】メールが送信できない:送信トレイに残る問題の解決方法」はいかがでしたか。

ここで解説したいずれかの方法で問題は改善するはずです。長年Outlookの問題に対応していましたが、ここで紹介した方法を試して解決しなかったことはないです。

ぜひ本記事を参考にしてメールが送信できない問題を解決してください。