【エクセル】複数人で1つのエクセルを同時に編集する:ブックの共有
2021.11.02 /

本記事ではエクセルのブックを、複数人で同時編集できるようにする「ブックの共有」について解説していきます。
業務で1つのエクセルファイルを複数人で同時に編集したいことは多々ありますよね。
通常の設定では一人がすでにファイルを開いている場合、他のユーザーは読み取り専用でしか開くことができません。
これでは進捗管理などで最新の情報を随時更新する必要があるときに大変困ってしまいます。
複数のユーザーで同時に閲覧・更新するエクセルファイルに対しては、本記事で紹介する「ブックの共有」を有効にしておきましょう。
エクセル:「ブックの共有」とは
「ブックの共有」とは、複数人で1つのエクセルファイルを開き、更新できるようにする機能です。
通常は1人しかエクセルを更新することができないため、1つのエクセルで複数人が並行して作業をすることはできないです。
他のユーザーが開いているときにそのエクセルを開くと、タイトルバーに「読み取り専用」と表示され編集ができません。
もしくは「編集のためロックされています。」というダイアログが表示されて読み取り専用でしか開けなくなります。エクセルの編集ロックの問題については以下記事をご参照ください。

【エクセル】共有フォルダ:「編集のためロックされています」の解決方法
複数人で1つのエクセルを共同編集できるよう、エクセルを共有化して業務効率を上げることができます。
本記事では、対象のエクセルが誰でもアクセスできる共有フォルダに置かれていることを前提に解説していきます。
エクセルの共有を有効にする方法
エクセルを共有化する方法は非常に簡単です。対象のエクセルを開き、「校閲」タブにある「ブックの共有」を選択するだけです。
校閲タブにブックの共有がない
ほとんどの人が校閲タブに「ブックの共有」ボタンが存在していないと思います。

実は校閲タブにあった「ブックの共有」機能はエクセルのバージョン2013までにしか存在しないのです。
それ以上のバージョンには「ブックの共有」ボタンは上図のように「ブックの共有を解除」ボタンしかなく、デフォルトの設定では共有ができなくなってしまいました。
「ブックの共有」ボタンを表示する方法
バージョン2013以降のエクセルでも、「ブックの共有」ボタンを表示することができます。
以下の流れで「リボンのユーザー設定」から「ブックの共有」を追加できます。
- 「校閲」タブを選択し右クリック>「リボンのユーザー設定」を選択
- コマンドの選択欄で「すべてのコマンド」を選び、「ブックの共有(レガシ)」を選択する
- 右側のユーザー設定欄で「保護」を選択>「新しいグループ」を選択>名前をブックの共有に変更する
- 「ブックの共有(レガシ)」と「ブックの共有(ユーザー設定)」が選択されていることを確認し「追加」ボタンをクリック




上記の操作によって下図のように「ブックの共有(レガシ)」が表示されるようになります。

エクセルを複数人で編集可能にする
エクセルを複数人で編集できるようにするために、上記方法で表示させた「ブックの共有(レガシ)」を使います。
共有化したいエクセルを開き「ブックの共有(レガシ)」を押すと次図が表示されます。

「新しい共同編集機能ではなく、以前の共有ブック機能を使用します。」にチェックを入れることで、複数人で1つのエクセルを編集できるようになります。
エクセルを共有化すると、タイトルの右側に「共有」という文字が追加されます。これによりエクセルが共有化されていることを確認できます。

共有設定を有効にすることでできなくなること
エクセルを共有化すると使用できなくなる機能があります。
- ワークシートの削除
- セルの結合・分割
- グラフやピポットテーブルの作成・変更
- 画像・図・テーブルの挿入
- ハイパーリンク
- データの入力規則
- 条件付き書式
- マクロの記録・変更
上記は使えなくなる機能の一部ですが、様々な機能に制限が付くようになります。
共有化する前に必要な機能を使ってから、共有化するようにしましょう。
エクセルの共有を解除にする方法
エクセルの共有を解除するには、「校閲」タブにある「ブックの共有を解除」を選択するだけです。

共有を解除することにより、タイトルから「共有」の文字がなくなります。
エクセルの共有が解除できない場合
エクセルの共有が解除できない場合、そのエクセルが保護されていることが考えられます。
エクセルを保護にパスワードがかかっていれば、保護した担当者からパスワードを確認して保護を解除しましょう。
まとめ
本記事「【エクセル】複数人で1つのエクセルを同時に編集する:ブックの共有」はいかがでしたか。
進捗管理や様々な場面で本機能を利用することができます。
ぜひ業務効率の改善に、エクセルの共有化機能を使いこなしてください。