【エクセル】起動しない(開かない)場合の対処方法

時計 2023.06.10 / 時計

【エクセル】起動しない(開かない)場合の対処方法

記事ではMicrosoftのエクセル起動しない開かない)場合の対処方法について解説していきます。

エクセルは仕事で利用頻度が高いアプリケーションの一つですが、問題が発生して利用できなくなることも多いです。なにかしらの問題が発生してエクセルが起動しなくなると仕事が滞ってしまう恐れがあります。

特に発生したら困る問題としてエクセルがまったく起動しない(開かなくなる)問題です。

エクセルが起動しない問題が発生したら、本記事で紹介している対処方法を試していただき、エクセルの修復を行ってください。

ここではMicrosoft 365による最新のエクセルを使用しています。

Microsoft用語の確認

Microsoft 365とはMicrosoft社が提供しているOfficeアプリケーション(Outlook、Word、Excel、SharePoint、PowerPointなど)やサービスを利用できるサブスクリプション(月額課金制)のクラウドサービスです

2024.04.21 記事を追記および修正いたしました

エクセルが起動しない問題とは

私は社内SE(システムエンジニア)として働いており、Microsoft365のアプリ(エクセルやワード、Outlookなど)に関する問題や問い合わせに日々対応しております。

エクセルで発生する問題の中に次のようなものがあります。

エクセルで発生した問題

エクセルが起動しない(開かない)

エクセルをいつも通りに起動しようとしてもエクセルが起動しなくなったという問い合わせは度々受け付けます。エクセルが全く使えなくなると業務が一切進まない方も多いため、早急に解決する必要があります。

この問題が発生した際に私が実際に行う対処方法を本記事では詳しく解説していきます。

またエクセルには似たような問題として、エクセルは開くが編集ができない、マクロの実行がブロックされてマクロが実行できないといった問題も発生します。

今現在発生している問題がこれらであれば以下リンクより対処方法をご確認ください。

エクセルが起動しない(開かない)場合の対処方法

エクセルが起動しない(開かない)問題が発生した場合、以下の対処方法を試してみてください。

エクセルが起動しない問題の対処方法
  • すでに開いているエクセルでアクティブなセル以外のセルをクリックする
  • パソコンを再起動する
  • 他のエクセルブックが開くか確認
  • エクセルアプリを更新(アップデート)する
  • セーフモードで起動する
  • エクセルのファイルサイズを軽くする
  • ショートカットの場合は大元のファイルがあるか確認する
  • Officeの修復プログラムを実行する
  • エクセルを再インストールする
  • エクセルの拡張子を確認する

それぞれの対処方法について次項より解説していきます。

すでに開いているエクセルでアクティブなセル以外のセルをクリックする

エクセルをいくつか開いている場合は、現在開いているエクセルの状態を確認してください。

実はエクセルの仕様として、現在開いているエクセルブックのセルを編集している状態では新しいエクセルを開けないようになっています。

つまり次図のようにセルに入力中を表す「|」のカーソルが入っていては新しいエクセルが開かれないということです。

エクセル:セルの編集状態

この場合は他のセルをクリックする、またはEnterキーを押してセルの編集を解除してください。これが原因でエクセルの起動がブロックされていたならば、起動が止まっていたエクセルが順次起動していきます。

POINT

現在開いているエクセルブックのセルが編集状態でないか確認してみましょう

パソコンを再起動する

パソコンで動いているアプリケーションなどがエクセルの起動を阻害している可能性があります。そのため一度パソコンを再起動して、その後エクセルが起動できるか確認してみてください。

パソコンで動く様々なアプリケーションで問題が発生した場合は、再起動することで治ることが多いです。なにか問題が発生したらまずは再起動、これを覚えておいてください。

他のエクセルブックが開くか確認

エクセルが開かないのは単に対象のエクセルファイルが破損していることも考えられます。ファイルが破損していると正常に起動できない場合があります。

そのため他のエクセルが開くかどうか確認し、開くようであれば該当のエクセルが破損していることを意味します。

エクセルアプリを更新(アップデート)する

エクセルアプリの更新(アップデート)を行い問題が改善されるか確認してみてください。エクセルアプリの更新方法は以下の通りです。

  1. エクセルを起動し、画面左上の「ファイル」タブをクリックする
  2. Excel:左上の「ファイル」を選択
  3. 左ペインから「アカウント」をクリックする
  4. Excel:「アカウント」を選択
  5. 「更新オプション」をクリックし、表示されたメニューから「今すぐ更新」を選択する
  6. Excel:「更新オプション」から「今すぐ更新」を選択

上記でエクセルの更新プログラムが実行されます。更新が終わりましたらエクセルを起動して、問題が解消されたか確認してください。

セーフモードで起動する

エクセルにはマクロやアドインを読み込まずにエクセルを起動させるセーフモードが存在します。セーフモードとはエクセルを最小限の設定で起動する起動方式です。

エクセルが正常に動作しない場合のトラブルシューティングとしてセーフモードは役立ちます。

マクロやアドインに問題がある場合はセーフモードであればエクセルが起動します。

エクセル用語の確認

アドインとはアプリケーションに機能を追加するプログラムのことです。エクセルでアドインを追加することでエクセルの機能を拡張できます

もしセーフモードでエクセルが無事開いたらマクロやアドインに問題があると疑ってください。

エクセルをセーフモードで開く方法は以下の通りです。

  1. 画面左下のスタートボタン(Windowsアイコン)をクリックし、アプリ一覧にある「Excel」を「Ctrl」キーを押しながらクリックする(Ctrlキーは押し続ける)
  2. 「Excel」を「Ctrl」キーを押しながらクリックする(Ctrlキーは押し続ける)
  3. 次図のダイアログが表示されるので「はい」をクリックする
  4. 次図のダイアログが表示されるので「はい」をクリック
  5. セーフモードでエクセルが起動される

上記は新規エクセルをセーフモードで起動する方法ですが、既存のエクセルにおいてもCtrlキーを押しながら起動することでセーフモードでの起動になります。

エクセルのファイルサイズを軽くする

エクセルが開かないのではなく、ファイルサイズがあまりに大きくて開くのに相当な時間がかかっている場合があります。

私の場合

私の会社でたまにあるのが、共有フォルダに格納しているファイルサイズが大きなエクセルをVPN経由で開く際に数分間かかることがあります

ファイルサイズが原因であれば、時間が経てばエクセルは開きます。ファイルサイズを小さくする方法として、不必要なシートの削除や画像の圧縮などを試してみてください。

ショートカットの場合は大元のファイルがあるか確認する

エクセルのショートカットをクリックしてエクセルを開こうとしている場合、大元のエクセルがきちんと存在しているか確認してください。

エクセル:ショートカットアイコンの見分け方

Officeの修復プログラムを実行する

エクセルのアプリケーション自体に問題が発生している可能性があるので、修復プログラムを実行してアプリケーションを治してみましょう。

「Officeプログラムの修復」にはクイック修復とオンライン修復があります。まずは早く完了するクイック修復を試し、ダメだったらオンライン修復を試してみてください。

以下に「Officeプログラムの修復」を実行する方法を記します。

  1. コントロールパネルを起動する
  2. 表示された画面から「プログラムのアンインストール」を選択する
  3. コントロールパネル:「プログラムのアンインストール」を選択
  4. 「Microsoft 365 Apps」を選択>右クリック>変更をクリックする
  5. Microsoft365 app の変更
  6. クイック修復またはオンライン修復を選択し、「修復」を選択する
  7. Outlook:クイック修復またはオンライン修復

エクセルを再インストールする

エクセルで発生している不具合やエラーを解決する一つの方法としてエクセルの再インストール(アンインストールおよび新規インストール)があります。

起動しない問題を解決するために、以下記事を参考にしてエクセルアプリの再インストールを試してみてください。

エクセルの拡張子を確認する

ファイルには必ずファイル名に拡張子が付いています。エクセルでは「xlsx」や「xlsm」、「xls」などです。

拡張子 マクロ 説明
xls Excel2003まで標準だった拡張子
xlsx × Excel2007から現在まで標準の拡張子
xlsm Excel2007から現在まで標準の拡張子(マクロ実行可能)
IT用語の確認

拡張子とはファイル名の「.(ピリオド)」に続く文字列のこと。拡張子はファイルの種類および形式を表す

Windowsでは拡張子の表示・非表示をエクスプローラーで設定できます。エクスプローラーを開き「表示」タブをクリック<「ファイル名拡張子」にチェックを付けてください。

エクスプローラー:拡張子を表示させる

上記の設定を有効にしても対象のエクセルのファイル名に拡張子がない場合は、エクセルファイルとして認識されないことを意味します。そのため「名前の変更」などで拡張子を付けて保存してから開くか確認してみてください。

拡張子xls形式のエクセルについて

使用しているエクセルの拡張子がxls形式である場合、すぐに最新の拡張子「xlsx」または「xlsm」に変換するようにしましょう。

xls形式の拡張子はMicrosoft Excel 2003までの標準拡張子です。マクロは実行可能ですが、マクロの有り無しが拡張子からは判別ができないようになっています。つまり開いてみないとマクロが付いているかどうかがわからないということです。

そのためxls形式のエクセルは攻撃者からの悪意ある攻撃メールに使用されています。

現代では拡張子「xls」はセキュリティ上危険性があるファイル形式という認知があるため、ビジネスメールではxlsx形式で送るのが常識です。

まだxls形式を利用している方は以下記事を参考にして最新の拡張子に変換するようにしましょう。

まとめ

本記事「【エクセル】起動しない(開かない)場合の対処方法」はいかがでしたか。

本記事で紹介している対処方法で問題が改善しなければ、社内のIT部門に助けを求めてください。

エクセルには様々な仕事に役立つ機能が備わっています。以下記事ではエクセルでの仕事に使える機能を紹介しています。ぜひご覧いただき役立つ機能を見つけてみてください。