【エクセル】プルダウン(ドロップダウンリスト)の作成・自動追加方法

2023.10.10 /

【エクセル】プルダウン(ドロップダウンリスト)の作成・自動追加方法

記事ではMicrosoftのエクセルにおける、プルダウン(ドロップダウンリスト)の作成方法および自動追加方法について詳しく解説していきます。

エクセルにはデータの整合性を保ち、ユーザー入力の効率化を図ることができるプルダウン機能が備わっています。仕事の効率化を図る上でも重要な機能です。

本記事を通して、エクセルの必須知識の一つであるプルダウンについて理解を深めてください。

ここで利用するエクセルはMicrosoft365で使用できる最新のエクセル(2023年10月時点)を使っています。

関連リンク:【Microsoft365】どのようなサービスかわかりやすく解説

プルダウン(ドロップダウン)とは

プルダウンとは予め定義された値のリストからユーザーがデータを選択できるようにする方法です。プルダウンはドロップダウンとも呼ばれます。

プルダウンには簡単なもので「はい、いいえ、わからない」といった3つの選択肢を作ることもできますし、次図のように「費目」としてプルダウンを作成することもできます。

エクセル:プルダウン

ユーザーはセル右下に表示される「▼」をクリックすることで、プルダウンリストが表示されます。

プルダウンにより事前に選択肢を定義しておくことで、ユーザーによる意図しない値の入力や入力ミスを防ぎ、かつユーザーは無駄なタイピングの手間を減らし効率的なデータ入力ができるようになります。

データの整合性やユーザー入力の効率化を図るためにもプルダウンはエクセルの重要な機能の一つと言えます。

エクセル:プルダウンを作成する方法

エクセルでプルダウンを作成する方法は2つあります。

プルダウンを作成する方法
  • 選択肢を入力して作成する
  • セル参照してリストから作成する

それぞれの方法について次項より詳しく解説していきます。

選択肢を入力して作成する

この方法ではセル自体にプルダウンで表示されるデータリストを持たせます。ドロップダウンで表示させるデータ量が少ない場合に利用される手法です。

以下の流れでセルにプルダウンで表示されるデータリストを登録します。

  1. プルダウンを表示させるセルを選択する
  2. エクセル:プルダウンを表示させるセルを選択する
  3. データタブをクリックし、リボン内から「データの入力規則」アイコンをクリックする
  4. エクセル:リボン内から「データの入力規則」アイコンをクリック
  5. 表示された「データの入力規則」画面から「設定」タブをクリックし、入力値の種類から「リスト」を選択する
  6. エクセル:「設定」タブをクリックし、入力値の種類から「リスト」を選択
  7. 元の値にプルダウンで表示させるデータを「,」で区切って入力し、「OK」をクリックする
  8. エクセル:元の値にプルダウンで表示させるデータを「,」で区切って入力し、「OK」をクリック

上記の操作により、選択したセルでプルダウンが表示できるようになります。

エクセル:セルでプルダウン

他のセルにも同じプルダウンをコピーしたい場合は、セル右下のフィルハンドルを下方向にドラッグします。

エクセル:フィルハンドルを下方向にドラッグ

上記の操作により他のセルでもプルダウンができるようになります。

セル参照してリストから作成する

事前に作成したリストをセル参照することで、リストをプルダウンで表示されるデータとして利用することができます。

事前に用意したリストでプルダウンを作成する方法は以下の通りです。

  1. シート上にリストを作成する(異なるシートでも可)
  2. エクセル:シート上にリストを作成
  3. プルダウンを表示させるセルを選択する
  4. エクセル:プルダウンを表示させるセルを選択
  5. データタブをクリックし、リボン内から「データの入力規則」アイコンをクリックする
  6. エクセル:リボン内から「データの入力規則」アイコンをクリック
  7. 表示された「データの入力規則」画面から「設定」タブをクリックし、入力値の種類から「リスト」を選択する
  8. エクセル:「データの入力規則」画面から「設定」タブをクリックし、入力値の種類から「リスト」を選択
  9. 元の値にある上矢印↑をクリックする
  10. エクセル:元の値にある上矢印↑をクリックする
  11. プルダウンで表示させるリストを範囲選択するとデータの入力規則画面にR1C1参照形式で反映される。問題なければ下矢印「↓」をクリックする
  12. エクセル:下矢印「↓」をクリック
  13. データの入力規則画面に戻るので「OK」をクリックする
  14. エクセル:データの入力規則画面に戻るので「OK」をクリック
Excel用語の確認

R1C1参照形式は行と列を数字で表示する形式です。Cells型とも呼ばれ、VBAのCells()ではR1C1参照形式でセルを指定します

上記の操作により、選択したセルで指定したリストのプルダウンが表示できるようになります。

エクセル:リストのプルダウン

他のセルにも同じプルダウンをコピーしたい場合は、セル右下のフィルハンドルを下方向にドラッグしてください。

エクセル:フィルハンドルを下方向にドラッグ
注意点

リストにない文字を入力することはできません。文字を入力すると次図のエラーが表示されます

エクセル:エラー表示

自動でプルダウンのリストが追加される方法

ここまでに解説した方法では、新たにプルダウンのデータを増やすには手動でデータを追加する必要があります。

今後プルダウンで表示されるデータが増えることが予想される場合、自動でデータが追加される方法を利用すべきです。

自動でプルダウンのデータが追加される方法には、セル参照とOFFSET関数、COUNTA関数を利用します。

OFFSET関数とは基準としたセルからシフトした位置のセル範囲を指定できる関数です。ここではOFFSET関数でプルダウンで表示されるデータリストの範囲を指定します。

構文

OFFSET(基準となるセル, 行数, 列数, 高さ, 幅)

COUNTA関数は空白以外のセルの個数を返す関数です。ここではOFFSET関数の「高さ」で使用します。COUNTA関数により、その列の空白以外のセルの個数、つまりデータリストの高さを表します。

構文

COUNTA(範囲)

例えば次図のような家計簿で利用しようと考えた場合、元の値には「=OFFSET(R3C6,0,0,COUNTA(C6),1)」を入力します。

エクセル:家計簿 エクセル:OFFSETによるリストの自動登録

上記の設定値により、プルダウンに追加されたリストデータが自動で反映するようになります。

まとめ

本記事「【エクセル】プルダウン(ドロップダウンリスト)の作成・自動追加方法」はいかがでしたか。

ぜひ業務で使用するエクセルでプルダウン機能を利用してみてください。入力ミスを防ぎデータの整合性を保つためにも積極的に利用してください。

エクセルには様々な機能が備わっており、業務に役立つ機能も豊富にあります。以下エクセルのまとめ記事では仕事で役立つ機能などをご紹介しています。ぜひご覧いただき、まだ知らない役立つ機能を見つけてください。