【エクセル】重複チェック｜重複データを確認する方法
/ 
本記事ではMicrosoftのエクセルにおける、重複データを確認するための重複チェックの方法について詳しく解説していきます。
エクセルで在庫データや顧客名簿など大量のデータを管理していると、人的ミスにより同じデータが重複して登録されてしまうことがあります。
商品データや顧客のメールアドレスが重複していると、思わぬミスにつながる恐れがあります。
エクセルには重複データを確認するための便利な機能が備わっています。重複チェックを適宜行うことで、データの正確性を保ちつつ、重大なミスの発生を防ぐことができます。
本記事を通して、エクセルで重複データを確認するための重複チェック方法について理解を深めてください。
ここではMicrosoft 365による最新のエクセルを使用しています。
Microsoft 365とはMicrosoft社が提供しているOfficeアプリケーション（Outlook、Word、Excel、SharePoint、PowerPointなど）やサービスを利用できるサブスクリプション（月額課金制）のクラウドサービスです
エクセル：重複チェックする目的
エクセルで重複チェックをするとは、シート上の表やリスト内に同じデータが繰り返し入力されていないか確認する操作を意味します。
この重複チェックは商品管理表の在庫データや商品マスタの確認や、顧客管理、請求・発注管理などさまざまな場面で利用されます。
上記のような管理シートで重複チェックするのは以下の目的のためです。
- データの一貫性・正確性を保つ
- ２回以上出現しているデータがないか確認する
- 入力ミスを見つける
たとえば商品コードやメールアドレス、顧客会社名、社員番号などは同じデータがあるべきではないです。しかし誤って二重に登録されてしまうことはあります。
このような重複（誤入力）を見つけるのが「重複チェック」という操作になります。
データの重複チェックで同じデータが複数登録されていないか調べることができる
重複データを確認する方法
エクセルで重複データを確認する方法として以下４つの方法をご紹介します。
- 条件付き書式の「重複する値」で色付け
- COUNTIF関数で重複データをカウント
- COUNTIFS関数で重複データをカウント（複数列の場合）
- ピボットテーブルで重複データを抽出
上記それぞれの方法について次項より詳しく解説していきます。
条件付き書式の「重複する値」で色付け
エクセルには条件付き書式という特定の条件を満たした際に設定した書式（色付け、フォントなど）に自動的に変更する機能が備わっています。
この条件付き書式を利用することで、重複した値のセルを色付けすることができます。
条件付き書式は条件に合わせてセルの見た目（ここでは背景色）を自動的に変えられる機能です
エクセルの表で重複した値を色付けする条件付き書式の設定方法は以下の通りです。（ここでは次図の表に対して、氏名が重複しているセルに色付けを行う設定を行います）
- 重複チェックをしたい範囲や列を選択する（ここでは氏名列を選択）
- ホームタブのスタイルグループにある「条件付き書式」をクリックし、表示されたメニューから「セルの強調表示ルール」＜「重複する値」を選択する
- 表示された重複する値画面から左側は「重複」、右側の書式では任意の書式を指定して「OK」をクリックする
上記の操作により、選択した範囲内で重複したデータを色付けすることができます。
設定した条件付き書式を解除したい場合は、「条件付き書式」をクリックし、表示されたメニューから「ルールのクリア」＜「シート全体からルールをクリア」を選択してください。
条件付き書式で変化したセルのフォントや色付けは通常の方法で変更することはできません。そのため対象セルのフォントなどを変更したい場合は条件付き書式を解除してください
COUNTIF関数で重複データをカウント
エクセルで利用できるCOUNTIF関数で重複データを確認することができます。
COUNTIF関数とは指定した範囲で特定の条件に一致するセルの数を数える関数です。構文は以下の通りです。
=COUNTIF(範囲, 検索条件)
COUTIF関数の第一引数には対象とするセル範囲、第二引数には検索条件を指定します。
このCOUNTIF関数を使って、範囲内で同じデータの個数をカウントします。つまりCOUNTIF関数で返される値が２以上であれば重複しているということです。
COUNTIF関数で重複データを見つける具体的な操作方法は以下の通りです。
- 重複チェック用の列を追加する
- 表の先頭セルに「=COUNTIF(」と入力する
- 次に第一引数の範囲を入力する（範囲では必ず絶対参照の「$」を付けるようにしてください）
- 次に第二引数の検索条件を入力する（ここでは対象データのセルを指定する）
- Enterキーを押して数式を確定させる
- 数式を入力したセルの右下にある小さな四角（フィルハンドル）を下にドラッグし、数式下のセルにコピー（オートフィル）する
上記の操作により、新しい列に重複データのカウント数が表示されるようになります。このカウント数が２以上であれば、重複していることを意味します。
ここでは結果としてカウント数を表示させましたが、重複している場合は「チェックマーク」を付けるようにすることもできます。その場合はIF関数を使って以下のように記述してください。
=IF(COUNTIF($B$2:$B$11,B2)>=2, "✔", "")
COUNTIFS関数で重複データをカウント（複数列の場合）
エクセルのCOUNTIFS関数を使うことで複数列で重複するデータを確認できます。
COUNTIFS関数とは複数の条件に一致するデータの数をカウントする関数です。構文は以下の通りです。
=COUNTIFS(条件範囲1, 条件1, 条件範囲2, 条件2, ...)
たとえば社員番号と氏名の２つ以上のデータ（列）を組み合わせて重複のチェックが可能となります。
次図では「社員番号」と「氏名」で重複するデータを確認しています。COUNTIF関数と同様に数値が2以上であれば重複していることを意味します。
上記の例では以下のように数式を記述しています。
=COUNTIFS(A:A, A2, B:B, B2)ピボットテーブルで重複データを抽出
エクセルのピボットテーブルとはさまざまな視点からデータを集計・分析できる機能です。
このピボットテーブルを使って同じデータが何回出てきたか数えることができます。つまり出てきた回数が２以上のデータは重複しているということです。
ピボットテーブルを使った重複データの抽出方法は以下の通りです。またここでは次図のデータを使い、氏名で重複しているデータがないか確認します。
- 重複チェックしたい列を選択する
- 画面上部から「挿入」タブをクリックし、リボンのテーブルグループから「ピボットテーブル」＜「テーブルまたは範囲から」を選択する
- 表示された画面で「OK」をクリックする
- 画面右側に表示された「ピボットテーブルのフィールド」からフィールド一覧にあるフィールド（ここでは氏名）を「行」と「値」にドラッグ＆ドロップする
上記の操作で次図のように重複しているデータが一目でわかるようになります。
まとめ
本記事「【エクセル】重複チェック｜重複データを確認する方法」はいかがでしたか。
ここでは以下の項目について解説してきました。
- エクセルにおける重複チェックについて
- 重複チェックの目的
- 重複データを確認する４つの方法
業務では重複してデータ登録することが大きなミスにつながることもあります。
エクセルでテーブル内のデータに重複データがないか即座に確認できるように、本記事で紹介した方法を覚えて、実際に利用してみてください。
エクセルには他にも様々な仕事に便利な機能が備わっています。以下エクセルのまとめ記事では仕事に便利な機能を紹介しています。ぜひご覧いただき、ご自身の仕事に役立つ機能を見つけてください。
関連記事
