【エクセル】パスワードの設定方法:読み取り制限・書き込み制限をかける
2023.10.11 /
本記事ではMicrosoftのエクセルにおける、エクセルファイルにパスワードを設定する方法について解説していきます。
エクセルにはファイルを開けるためのパスワードを設定する機能が備わっています。パスワードを設定しておくことで、読み取り制限や書き込み制限をかけて関係ない第三者に中身を閲覧されることを防ぎます。
ビジネスにおいて、情報保護や編集制限のためにエクセルにパスワードを設定することはよくあります。ぜひ本記事を通して、エクセルにパスワードを設定する方法について理解を深めてください。
ここではMicrosoft365の最新のエクセル(2023年10月時点)を使用しています。
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エクセルにパスワードを設定するとは
エクセルにはパスワードを設定してアクセスを制限する機能が備わっています。エクセルのパスワード設定機能を利用することで以下の制限をかけることができます。
- 読み取り制限
- 書き込み制限
エクセルには機密情報や個人情報などが含まれていることもあります。万が一エクセルが外部に漏洩した場合でもパスワードによる開封制限をかけておくことで情報漏洩を防ぐことができます。
また書き込み制限をかけることで、社員が自由に閲覧することはできるが編集するにはパスワードを知っている管理職しかできない、といった運用を可能にします。
情報保護や編集制限、閲覧制限などの目的でエクセルにパスワードを設定するということです。
エクセルにパスワードを設定する方法
エクセルにパスワードを設定する方法は以下の通りです。
- 読み取りパスワード設定
- 書き込みパスワード設定
- 暗号化設定
上記の各方法について次項より詳しく解説していきます。
読み取り制限をかける:読み取りパスワード設定
エクセルに読み取り制限をかけることで、設定されたパスワードを入力しないとエクセルを開けなくすることができます。
主に機密情報や個人情報が入ったエクセルを社内外に送る際に利用されます。
エクセルにパスワードで読み取り制限をかける方法は以下の通りです。
- 画面左上の「ファイル」をクリックする
- 左ペインから「名前を付けて保存」をクリックして、右ペインから保存する場所を選択する(ここでは「このPC」を選択)
- 表示された「名前を付けて保存」ダイアログから「ツール」をクリックし、表示されたメニューから「全般オプション」を選択する
- 全般オプションダイアログが表示されるので、「読み取りパスワード」のみを入力してOKをクリックする
- パスワードの確認ダイアログが表示されるので、再度パスワードを入力してOKをクリックする
- 再度「名前を付けて保存」ダイアログが表示されるので、「保存」をクリックする
上記の流れでエクセルに読み取り制限(読み取りパスワード設定)ができました。ユーザーは読み取り制限がかかったエクセルを開くと次図の画面が表示され、正しいパスワードを入れないとエクセルを開くことができません。
書き込み制限をかける:書き込みパスワード設定
エクセルに書き込み制限をかけることで、誰でも閲覧は自由にできるが編集はパスワードを知っている人しかできないエクセルが作成できます。
書き込み制限をかけるには全般オプションダイアログで書き込みパスワードを入力します。
ユーザーがエクセルを開くと次図のパスワードダイアログが表示されます。ユーザーはパスワードを入力して編集可能で開く、または読み取り専用で開くことができます。
エクセルを読み取り専用で開いた後に上書き保存しようとすると次図のエラーが表示され保存することはできません。
また全般オプションダイアログで「読み取り専用を推奨する」にチェックをしておくこともできます。
読み取り専用を推奨しておくことで、ユーザーが書き込みパスワードを入力しても次図のダイアログが表示され読み取り専用で開くことをお勧めします。書き込みパスワードを知っている人に対しても上書き保存をできるだけ制限したい場合はチェックをつけておきましょう。
エクセルを暗号化する方法
エクセルを暗号化して設定されたパスワードを入力しないと開けないようにできます。
ここでは暗号化といっていますが、方法が異なるだけで実は読み取り制限を行っているだけです
読み取り制限をかけたい場合は、すでに紹介済みの「読み取りパスワード設定」または以下に記す方法どちらかを利用してください。
- 画面左上の「ファイル」をクリックする
- 左ペインから「情報」をクリックする
- 右ペインに情報画面が表示されるので、「ブックの保護」をクリックして表示されたメニューから「パスワードを使用して暗号化」をクリックする
- 表示された「ドキュメントの内容を暗号化します」画面でパスワードを入力して「OK」をクリックする
- 再度パスワードを入力する画面が表示されるので、再度パスワードを入力する
上記の流れで対象のエクセルを暗号化することができます。
これによりパスワードを知っている人以外はエクセルを開くことはできません。
パスワードを忘れてしまうとエクセルを開くことができなくなります
暗号化したエクセルを開くと次図のようにパスワード入力を求める画面が表示され、正しいパスワードを入力しない限りエクセルは開きません。
パスワードの設定と保護の違い
エクセルには「ブックの保護」や「シートの保護」といった保護機能が備わっています。本記事で解説したパスワード設定と保護機能を混同しがちですがこれらは利用する目的が異なります。
本記事で解説したエクセルへのパスワード設定はファイル全体へのパスワード設定です。閲覧制限や編集制限をかけるために行います。
保護は特定のセルや範囲に対する制限や行・列の挿入・削除、シートの削除などが制限されます。
つまり保護はエクセル内のセル群やシート、エクセル操作に対しての制限をかけるための機能ということです。
まとめ
本記事「【エクセル】パスワードの設定方法:読み取り制限・書き込み制限をかける」はいかがでしたか。
ぜひエクセルにパスワードを設定する方法を理解して、仕事で使いこなせるようになってください。
エクセルには様々な機能が備わっており、仕事で役立つ機能も豊富に用意されています。以下エクセルのまとめ記事では仕事に役立つ機能をご紹介しています。せひご覧いただき、まだ知らないエクセルの便利な機能を見つけてみてください。
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