新しいOutlook(Outlook new)とは?classicとの違いや注意点を解説
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本記事ではMicrosoftのOutlookにおける、新しいOutlook(Outlook new)について(Outlook classicとの違いや特徴・注意点)詳しく解説していきます。
新しいOutlookとはMicrosoftがリリースしているクラウドベースの新しいメールクライアントです。従来のOutlook(classic)と比べてUIがモダンになり、クラウド中心となったことで機能や仕組みも大きく変化しています。
しかしOutlook newでは従来のOutlookで利用できた機能が使えないこともあり、違いや注意点をきちんと理解しておくことが重要です。
本記事を通して、新しいOutlookと従来のOutlook(classic)との違いや注意点について理解を深めてください。
新しいOutlookとは(Outlook new)
新しいOutlook(Outlook new)とは2023年頃から提供が開始したOutlookの新しいクラウドベースのメールソフトです。新しいOutlookの正式名称は「Outlook for Windows (new)」です。
新しいOutlookでは次図のようにインターフェースがWeb版Outlookと共通化されています。
これまでOutlookではWeb版とインストール版で大きくインターフェースや操作などが大きく異なっていましたが、これらの違いを新しいOutlookでは解消されています。
新しいOutlookの特徴として次のようなものがあります。
- Web版Outlookをベースにしたモダンなインターフェース
- クラウドベースのアプリとなり軽量
- メール・連絡先・予定表などのデータはクラウド保存
- 起動が早い
- Microsoft 365のサービスとの連携が強化
- COMアドイン・VBAマクロは非対応
- AI機能としてCopilotが搭載
- POPメールアカウントは非推奨
Microsoft 365やパッケージ版Outlookのユーザーは強制的に新しいOutlookを利用する必要はなく、従来のOutlookをこれまで同様に使用することができます。従来のOutlookは「Outlook classic」という名称に変更されています。
新しく購入したパソコンにはOutlook classicがインストールされていないため、従来のOutlookが利用したい場合はOutlook classicを別途インストールする必要があります。
現状では新しいOutlook(Outlook new)では未実装の機能が多くあるため、多くの企業ではまだまだ旧バージョンのOutlook classicが利用されています。
私の会社では2025年10月現在でも9割以上のスタッフがOutlook classicを使用しています
従来のOutlookと新しいOutlookは画面右上にあるボタン操作で切り替えが可能となっています。
またWindowsに標準でインストールされていた「メール」アプリは廃止され、「Outlook new」に統合されています。
2024年以降のWindowsには「Outlook new」がプレインストールされており、「メール」アプリを起動しても「Outlook new」が開くようになっています
新しいOutlook(Outlook new)にPOPアカウントを追加
従来のOutlookから新しいOutlookへ切り替えた後にメールの受信ができなくる事象が発生しています。
この問題は使用しているアカウントがPOPアカウントの場合に発生しています。
新しいOutlookに切り替え後にメール受信ができない問題を解決するにはOutlook newにPOPアカウントを再設定することで解決します。
詳しい解決方法については以下記事を参考にしてください。
新しいOutlook(new)と従来のOutlook(classic)の違い
新しいOutlook(new)と従来のOutlook(classic)は以下の点が大きく違います。
- ユーザーインターフェイス(UI)
- データの保存場所
- オフラインでの利用
- COMアドインやVBAマクロの対応
ユーザーインターフェイス(UI)
最も大きな違いとして全体的なデザイン(外観)が従来のOutlookと比べて大きく変化しています。
Outlook newはよりモダンでシンプルなデザインになっています。
Outlook new(デスクトップ版Outlook)はこれまでのWeb版のOutlookと同じデザインに変更されている
またOutlook newでは[ファイル]タブが廃止され、画面右上にある設定アイコンから細かい設定変更を行います。
データの保存場所
従来のOutlook(classic)ではメールやカレンダーなどのデータをローカルのファイル(OSTファイルやPSTファイル)に保存していましたが、新しいOutlookではクラウド上のメールデータをリアルタイムで表示する仕組みとなっています。
クラウド上とはExchange OnlineやOutlook.comのサーバー上を指します。
パソコン側にはなにも保存しないわけではなく、最低限のキャッシュのみ保存します。従来のOutlookのようにすべてのメールデータをパソコンに保存するわけではないので、パソコンのディスク容量を圧迫することがなくなりました。
オフラインでの利用
新しいOutlookはクラウドベースとなったことにより、オフラインでの利用に変化があります。
たとえば新しいOutlookではオフラインで閲覧できる過去のメールの期間が短くなりました。従来のOutlookではOSTファイルへ長期間のメールを保存できましたが、Outlook newでは最大180日間までとなっています。
新しいOutlookではメールデータを従来のようにOSTファイルに保存するのではなく、一時的にローカルにキャッシュ保存します
キャッシュに保存される期間は7日間から最大180日間まで選択できます。
基本的に新しいOutlookはクラウドベースであるため、Outlook classicと比べてオフラインでの機能は制限が多いです。
COMアドインやVBAマクロの対応
Outlook newではCOMアドインやVBAマクロをサポートしないです。これによりさまざまな影響が出ることが考えられます。
たとえば社内で作成していたアドインが動作しない、自動処理を行っていたVBAマクロが利用できない、社外のシステム(ERP、CRMなど)との連携ができなくなるといった問題が発生します。
Outlook newではWebアドインしか対応しておらず、VBAマクロやCOMアドインで自動化していたツールが利用できなくなる
社内ではエクセルのマクロを通して、Outlookからメールを送信している業務がありましたが、Outlook newでは利用ができないため、この業務を行うスタッフはOutlook classicを利用するようにしています。
まとめ
本記事「新しいOutlook(Outlook new)とは?classicとの違いや注意点を解説」はいかがでしたか。
ここでは以下の項目について解説してきました。
- 新しいOutlookについて
- 新しいOutlookと従来のOutlookとの違い
新しいOutlookでは利用できない機能がまだまだ多く、従来のOutlook(classic)を使用しているユーザーが多いです。
しかし今後も機能は追加され、将来的にはOutlook newへ強制的に移行する必要が出ることが考えられます。
そのため今のうちからOutlook newを利用し、少しずつ新しい環境に慣れていくことがお勧めです。
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