【Outlook】Exchange Onlineとは:特徴やExchange Serverとの違い

2023.08.30 /

【Outlook】Exchange Onlineとは:特徴やExchange Serverとの違い

記事ではMicrosoft365(旧Office365)で提供している、Exchange Onlineについて詳しく解説していきます。

Microsoft365にはMicrosoft Exchange Online(以下Exchange Online)という機能が含まれています。Exchange Onlineはクラウド型のサービスであり、メールやカレンダーなどの情報をクラウドのサーバー上に保存します。Exchange Onlineには様々な機能が備わっており、ビジネスをより快適・安全にします。

Microsoft365を利用している会社は非常に多く、Exchange Onlineを利用している会社も年々増加しています。

本記事を通して、Exchange Onlineの機能や特徴OutlookやExchange Serverとの違いについて理解を深めてください。

Exchange Online

Exchange Onlineとは

Exchange OnlineとはMicrosoftが提供している電子メールやカレンダー、連絡先などをクラウドベースで利用できるサービスです。Microsoft365(旧Office365)に含まれているサービスの一つであり、Microsoft365を利用しているユーザーのほとんどが使っています。

Exchange Onlineの大きな特徴として電子メールやカレンダーなどのデータはクラウド上にホストされているため、ユーザーはどこからでも様々なデバイスからメールやカレンダーなどにアクセスできます。

またExchange Onlineには様々な業務で役立つ機能(予定表の共有、共有メールボックス、大容量のメールボックスなど)が備わっています。

Exchange Onlineの特徴から組織で利用することで大きなメリットがあることから法人向けのサービスと言われていますが、法人以外でも家族間で利用するなどしてもメリットを享受できます。

Exchange Onlineを利用できるプラン

Exchange OnlineはすべてのMicrosoft365のBussiness(Basic・Standard・Premium)やEnterprise(F3、E3、E5)で利用できます。

Microsoft365のプランを契約していなくても、Exchange Onlineの単体プラン(プラン1、プラン2)を契約して導入することができます。

プラン名 月額 メール保存容量 アーカイブ
プラン1 500円 50GB/ユーザー 50GB/ユーザー
プラン2 1000円 100GB/ユーザー 1.5TB/ユーザー

単体プランについて詳しくは以下リンクのMicrosoft公式サイトをご覧ください。

Microsoft Exchange Onlineのプランの比較

Microsoft Business Basicは月額750円のため、単体プラン1の月額500円よりもBusiness Basicの契約をお勧めします。Business Basicでは他のMicrosoft製品(TeamsやSharePointなど)が利用できるため費用対効果は高いと言えます。

Exchange Onlineのデメリット

しばしばサーバーがダウンすることによりOutlookなどのサービスが利用できない障害が発生することがあります。

サーバーの管理や障害復旧はすべてMicrosoft頼みとなるため、障害が発生すると修復するまで待つしかありません。

Microsoft製品の最新の障害情報や復旧情報を確認する方法は以下記事をご参照ください。

また頻繁にアップデートが実施されることにより、ユーザーインターフェースが突然変更されることもあります。

Exchange Onlineのデメリットまとめ
  • サーバーの障害によりサービスが利用不可となることがある
  • アップデートにより突然ユーザーインターフェースが変更される

Exchange Onlineの機能や特徴

Exchange Onlineには以下に示す機能や特徴があります。

  • いつでも、どこでも、様々なデバイスからアクセス可能
  • 高度なセキュリティ対策
  • メールの保存容量が大きい
  • 予定表の共有
  • 共有メールボックス

それぞれの特徴について次項より詳しく解説していきます。

いつでも、どこでも、様々なデバイスからアクセス可能

Exchange Onlineではメールやカレンダーはクラウド上のサーバーに保存されています。そのためパソコンだけでなくスマートフォンやタブレットなど様々なデバイスからこれらの情報にアクセスすることができます。

アクセスするデバイスや場所を選ばないため、業務効率化の向上が期待できます。

またパソコンが故障したとしても、メール自体はクラウド上にあるためメールが失われることは基本的にはありません。

高度なセキュリティ対策

Exchange OnlineではExchange Online Protectionという機能が備わっており、受信するメールをフィルタリングしてマルウェアやスパムメールからユーザーを保護します。事前にセキュリティポリシーを設定しておくことで、多くのスパムメールやマルウェアの脅威を検出・ブロックします。

ATP(Advanced Threat Protection)やDLP(Data Loss Prevention)による検知や監視、「DMARC」によるメールのなりすましの検出なども可能です。

昨今はスパムメールやフィッシングメールといった攻撃者からのメールを大量に受信します。これらをExchange Online側で事前にブロックしてくれるので大変便利です。

メールの保存容量が大きい

Exchange Onlineではユーザー毎に50GB(最大のプランでは100GB)のメールボックスが用意されます。ビジネスでは日々大量のメールを受信しますが、ここまで大きいメールボックスであれば空きが足りなくなることは少ないでしょう。

メールボックスの容量が上限に達した場合

私の会社では毎日数百通のメールを受信する部署があり、50GBでは足りなくなることがあります。

メールボックスの容量が上限に達するとメールの送信/受信ができなくなります。こうなってしまうと仕事に大きな影響が出てしまいます。

もしメールボックスの空き容量が不足した場合は、100GBのプランに変更するか、以下記事で紹介している対処方法を実行してください。

ちなみにフリーメールであるGmailでは15GB、Yahooでは10GBであり、Exchange Onlineの容量が非常に大きいことがわかります。

予定表の共有

Exchange Onlineを利用している組織内で共有し、メンバー間でスケジュールの公開・管理ができます。

予定表の共有はチーム(部署)間やプロジェクトメンバー内で行うことが多いです。予定表を共有することで次のメリットがあります。

予定表を共有するメリット
  • チーム内の予定調整:チームメンバーの予定を把握できるため、予定が被らないように会議や仕事の割り当てが可能になります
  • メンバーの時間管理:タスクが多い人、少ない人を把握でき、また時間に余裕があるメンバーに仕事を割り振るなどができます
  • 透明性:誰がどういったタスクを行っているかが把握できます

予定表を共有する方法や予定表の作成方法などについては以下記事をご参照ください。

共有メールボックス

複数のユーザーで共有してメールの閲覧が可能な共有メールボックスをExchange Onlineでは作成することができます。

部署やチームの複数スタッフが閲覧できるため、外部からの問い合わせ窓口用のメールボックスとして利用されることが多いです。複数のスタッフで閲覧・管理するため、対応のし忘れといったミスを防ぐことができます。

Exchange OnlineとExchange Serverの違い

Exchange Serverとは社内(オンプレミス)にメールサーバーを構築して利用するサービスです。対してExchange Onlineはクラウド上のサーバーを利用するクラウド型サービスです。

つまりExchange Onlineは社内にサーバーを置くオンプレミス環境のExchange Serverのクラウド版サービスと言えます。

Exchange Onlineであれば社内にメールサーバーの構築が不要となります。Exchange Serverは大企業などセキュリティレベルが高い企業が導入していることが多いです。

OutlookとExchange Onlineの関係

OutlookとExchange Onlineを同等のものであると考える人もいますが、これらは全くの別物です。

Outlookはメールの表示や作成を行う電子メールのアプリケーションです。そしてExchange Onlineはクラウド上のサーバーを利用するサービスを指します。

つまりOutlookとExchange Onlineが2つ揃うことで、メールの送信・受信が可能になるということです。

名称 説明
Outlook メールの表示や作成を行うメールアプリケーション
Exchange Online クラウド上のサーバーをメールサーバーとして利用するサービス

まとめ

本記事「【Outlook】Exchange Onlineとは:特徴やExchange Serverとの違い」はいかがでしたか。

本記事で紹介したように、Exchange Onlineには様々な業務に役立つ機能が備わっています。これらを使いこなして、業務を効率的に進められるようにしましょう。

Outlookには様々な機能が備わっています。以下Outlookのまとめ記事では仕事に役立つ機能をご紹介しています。ぜひご覧いただき、ご自身の仕事に役立つ機能を見つけてください。