【Lenovo】レノボとは:パソコンの特徴とThinkPad、安全性について
2022.04.07 /
本記事ではコンピューターメーカーのLenovoについて詳しく解説していきます。特にLenovo製パソコンの特徴や、高い人気を誇るThinkPad、Lenovoパソコンの安全性について詳しく解説しています。
購入するパソコンで悩んでいる方や、すでにLenovo製パソコンを利用している方も本記事を通してLenovoについて知識を深めてください。
Lenovo
Lenovoとは
Lenovo(レノボ)とは中国発のコンピューターメーカーです。中国語では「聯想集団」と記載されます。1984年に中国で設立され、現在ではPC、タブレット、スマートフォンなどを製造販売しています。
パソコン出荷数は世界一位であり、世界トップクラスのパソコンメーカーと言えます。そのほかではHPやデル、アップルが世界で有名なパソコンメーカーです。
もちろん日本でもパソコン出荷台数において一位であり、多くのユーザーに利用されています。
世界でも同じだと思いますが、日本ではビジネスマンがよく利用しているパソコンというイメージが強いです。
レノボの日本法人はレノボ・ジャパン合同会社(Lenovo Japan LCC)です。私はパソコンの注文や修理・部品の注文などで頻繁に連絡を取っています。
パソコンの製造はほとんどを中国で行っています。そのため2022年現在、Lenovoにパソコンを注文すると到着するまで1か月~2か月以上かかることが多いです。
ThinkPad X1 Carbonといった上位モデルは日本の工場で製造しているため、これらだけ注文から数週間で手元に届きます。
Lenovoの歴史
2022年現在、Lenovoは創立から38年ほどです。それほど歴史のある会社ではありませんが、今では世界トップのパソコンメーカーとしての地位を確立しています。
2004年にIBMのPC部門を買収、2011年にNECと事業統合、2017年に富士通のPC部門を買収、アメリカのモトローラー(携帯電話メーカー)を買収し着実にその規模を拡大しています。
つまりLenovoは大手企業を買収して成長を続けてきた企業ということです。
Lenovoの主力商品
Lenovoの商品でまず思い浮かべるのは「ThinkPad」でしょう。もともとはIBMブランドでしたが、Lenovoに買収された後もブランドは変わらず、現在もThinkPadは主力商品であり続けています。
そのほかにも「Lenovo」という家庭用PCの位置づけであるブランドや「IdeaPad」、「ThinkCentre」、「ThinkBook」、「Yoga」などがあります。
ThinkPad
ThinkPadとはIBMが開発したノートパソコンのシリーズであり、LenovoがIBMを買収した後も変わらず販売され、進化し続けています。
ThinkPadは黒を基調としたデザインであり、赤色のトラックポイントが特徴です。
トラックポイントとはキーボードの真ん中に位置するカーソルを操作するためのポインティングデバイスのこと
安価でありながらも高スペックであるため、ビジネスマン御用達のノートパソコンです。大企業から中小企業まで幅広い企業でThinkPadを採用しています。
ThinkPadには次の特徴があります。
- 安価だけどスペックが高い(コストパフォーマンスが非常に高い)
- 余計なソフトが入っていない
- 落としただけでは壊れにくい高い耐久性
- 打ちやすいキーボード
ThinkPadには「Xシリーズ」や「Tシリーズ」など様々なモデルがあります。この幅広いラインナップと自由なカスタマイズ性が法人に受けている理由の一つです。
ThinkPad Xシリーズ
ThinkPadで高い人気を誇るのがXシリーズです。パソコンのパフォーマンスは非常に高く、軽量化されているため持ち運びにも便利です。
Xシリーズのなかでも特に人気があるのが「ThinkPad X1 Carbon」です。私が普段利用しているノートパソコンもこのモデルです。
値段が他のモデルに比べて若干高いため、私の場合は一部のスタッフにしかX1 Carbonは渡していないです。
Xシリーズにはその他に1kgを切る最軽量の「ThinkPad X1 Nano」、グラフィックボードを搭載している「ThinkPad X1 Etream」などがあります。
ThinkPad Tシリーズ
ThinkPad Xシリーズと同等の高いパフォーマンスを誇るのがThinkPad Tシリーズです。
Xシリーズと大きく異なる点は重さです。私はこのTシリーズも使用していますが、Xシリーズと比べると実際すごく重く感じます。
TシリーズはXシリーズと比べて安価なため、私の会社では通常のスタッフにはThinkPad Tシリーズを使ってもらっています。
TシリーズにはT15やT14(S)、T490などのモデルが存在します。
Lenovo製品は問題ないのか?
Lenovoは世界でトップクラスに売れているコンピューターメーカーではありますが、なにも心配はいらないのでしょうか?
その問いに「No」と答える人は多いと思います。なぜなら「中国企業」だからです。
私自身は中国だから悪い、といったイメージはありません。ですがまだまだ日本では中国製品=悪いという公式が拭えない人が多いです。
その他に以下の理由から不安を持つユーザーが多いことも確かです。
- 過去に発生した問題
- 中国の法律
上記の問題について次項より詳しく解説していきます。
Superfish問題
2014年に出荷されていたLenovo製パソコンには、「VisualDiscovery」というSuperfish社のソフトウェアがプレインストールされていました。
しかしこれがアドウェアの一種であるということが発覚しました。通信に割り込んだり、外部からの攻撃の糸口になること、偽造したSSLのルート証明書を勝手にインストールするなど多くの問題がありました。
このようなバックドアが初めからインストールされていたということで、大きな話題となりました。
スパイウェア問題
ThinkPadにスパイウェアが組み込まれている、という疑惑も2015年ごろに報告されました。
実際どの程度の情報を無断で送信していたかは定かではありませんが、製品改善のための情報を送信していたことをLenovoは認めました。
そのため実際に重要な情報を送信していたかどうかはわからなにところです。
中国の法律「国家情報法」
2017年に中国では「国家情報法」が施行されました。これは「国の情報活動を強化、保障し、国の安全と利益を守ることを目的とする法律」です。
これの何が問題かというと、第7条に記載されている以下の文言です。
いかなる組織及び個人も、法律に従って国家の情報活動に協力し、国の情報活動の秘密を守らなければならない。国は、そのような国民、組織を保護する。
つまり中国の政府は企業に対して情報活動(スパイ活動)を強制できるということです。
そのためLenovoは中国政府に指示されれば、情報を抜き取るソフトを製品に入れて出荷することも考えられるということです。
このことから多くのユーザーが不安に感じているということも納得ができます。