【Django】models.py:verbose_nameとは?class Metaに設定する意味と使用方法

2020.08.02 /

【Django】models.py:verbose_nameとは?class Metaに設定する意味と使用方法

この記事は、DjangoでWebアプリケーションを作成している方を対象としております。

models.pyでモデルを定義する際に、何も気にせずclass Metaの中にverbose_nameを記述していませんか?
またはフィールドにverbose_nameをなんとなく入れてないですか?

models.pyだけでなく、djangoはたくさん属性があるので、わからずに使っている方は多いかと思います。

今回は数ある属性の中で、モデルのメタデータを変更するMetaオプションの一つ、verbose_nameについて解説していきます。

verbose_nameを使うパターン

verbose_nameをmodels.pyで使う際のパターンを2つ紹介します。

1つ目は、class Metaの中にverbose_nameを入れるパターンです。

2つ目は、フィールドの中にverbose_nameを入れるパターンです。

それぞれのパターンでどのような違いがあるのか説明していきます。
まずは1つ目のパターンで使用するMetaデータ、class Metaなどから解説していきます。

Metaデータとは

そもそもMetaデータとは何か?まずはそこから説明します。

Metaデータとは、簡単に言うと「データをわかりやすく説明するデータ(付帯情報)」です。

要するに、保存されているデータが何かわかるように情報を記述したデータです。
Metaデータをきちんと扱うことで、データの管理なんかが効率的に行えるようになります。

class Meta:とは

models.py内でモデルを定義し、その中にclass Meta:と記述しているプログラムを見かけたことがあると思います。

モデルの内部クラスclass Meta:は、class Meta:以下にそのモデルのメタデータを指定できます。

管理画面でのモデル名、モデルインスタンスの整列順など「フィールドに関係ない情報」をclass Meta内で設定します。

verbose_nameとは

ここまででモデルのメタデータを指定するためにclass Metaを使うと説明しました。
ではverbose_nameはモデルの何のメタデータを設定できるのか。

結論をお伝えすると、
管理画面でのモデルの名前を指定することができます。

verbose_nameの指定をしていない場合、モデル名を解体した文字列がそのまま管理画面に表示されます。それはもちろん英語です。

例えばclass UserNameというモデル名の場合、user nameとなります。

英語がわからない人にもモデルの意味がわかるように、また一目でそのモデルの意味が分かるようにverbose_nameを設定します。

ちなみにverboseとは「詳細」という意味です。
Verbose Modeというと、詳細モードという意味になります。

では実際の管理画面をみながら、verbose_nameを設定することで、どういった表示になるか確認していきましょう。

管理画面の表示

verbose_nameなしの場合

まずはverbose_nameなしの場合、管理画面でどのように表示されるかを見てみましょう。

モデル名はDepartment、モデルは以下のように定義されております。

class Department(models.Model):

    name = models.CharField(_('Department Name'), max_length=150, blank=True)

    def __str__(self):
        return self.name

このモデルの状態で管理画面を表示すると以下のようになります。

管理画面のモデル名(verbose_nameなし)

大抵の人はこれを見れば、各部署の名前が保存されるモデルとわかりますが、もしかしたらわからない人も出てくるかもしれないですよね。

なのでこの表示をverbose_nameを指定して、日本語で分かりやすくしてみます。

verbose_nameありの場合

先ほどのモデルDepartmentに以下のようにverbose_nameを追記します。

class Department(models.Model):

    name = models.CharField(_('Department Name'), max_length=150, blank=True)

    def __str__(self):
        return self.name

    class Meta:
        verbose_name = _('部署')

verbose_nameを設定後、再度管理画面をチェックすると以下のような表示となりました。

管理画面のモデル名(verbose_nameなし)

verbose_nameに設定した「部署」と表示されるようになりました。
ですが複数形のsが自動的に追記されていますね。

verbose_name_pluralありの場合

この複数形のsを削除する場合は、verbose_name_pluralを指定します。

class Department(models.Model):

    name = models.CharField(_('Department Name'), max_length=150, blank=True)

    def __str__(self):
        return self.name

    class Meta:
        verbose_name = _('部署')
        verbose_name_plural = _('部署')

すると以下のような表示になります。

管理画面のモデル名(verbose_name_pluralあり)

見事sが消えましたね。

フィールドでverbose_nameを使う

verbose_nameは以下のサンプルプログラムのように、フィールドの中に指定することができます。

class Post(models.Model):
    title = models.CharField(max_length=200, verbose_name='タイトル')
    text = models.TextField(verbose_name='テキスト')
    created_date = models.DateTimeField(default=time.zone.now, verbose_name='作成日')

    def __str__(self):
        return self.title

上記のようにモデルのフィールドにverbose_nameを指定することができます。

verbose_nameを指定することで、管理画面でフィールドの名前を指定することができます。


まずverbose_nameを指定していない場合だと、以下のような管理画面になります。

verbose_nameを指定前の管理画面

各カラム名(フィールド)は、そのまま英字での表示になります。

では次にverbose_nameを指定した場合は以下のようになります。

verbose_nameを指定後の管理画面

各カラム(フィールド)に指定した名前が表示されましたね。これでより各カラムの意味が一目でわかるようになります。