テレワークでのテザリング:通信量や禁止にすべきかを解説

2023.08.07 /

テレワークでのテザリング:通信量や禁止にすべきかを解説

記事ではテレワークテザリングにおける、通信量やテレワーク時のテザリングを禁止にすべきかについて解説していきます。

自宅やカフェなどでテレワークを行う際に、スマートフォンのテザリングでインターネット接続を行っている方は多くいらっしゃいます。

仕事でテザリングを利用する際に気になる点が、「データ通信量」や「セキュリティ」についてです。そもそも仕事でテザリングを利用していいのかと疑問に持つ方もいらっしゃいます。

本記事を通して、テレワークでのテザリングによる通信量やセキュリティについて理解を深めてください。

テレワークでのテザリングとは

自宅やカフェなどオフィス以外で仕事を行うテレワークは多くの企業で取り入れられており、多くの人がテレワークをするようになりました。

私の場合

私は社内SE(システムエンジニア)をしており、社員のテレワークを実現するために電話をIP電話へ切り替え、VPN環境の構築、FAXのネットワーク化などを行いました。現在では週の半分以上テレワークを行っています

テレワークには「在宅勤務」「モバイルワーク」「サテライトオフィス」といった働き方の種類があります。

在宅勤務やサテライトオフィスでは、そこのネットワーク環境に接続して仕事を行います。一方モバイルワークではテザリングなどを利用してインターネットに接続する必要があります。

注意

カフェなどで提供されている無料Wi-Fiはセキュリティの観点から基本的に使わないようにしましょう。私の会社でも公共の無料Wi-Fiに接続することは禁止しています

また在宅勤務の場合でも、自宅でインターネットを契約していなく、テザリングで仕事をしている人も中にはいます。

テザリングとは

テザリングとは、iPhoneやAndroidなどのスマートフォンを通して、パソコンやタブレット機器といったモバイル通信を内蔵しない機器を、インターネットに接続できるようにする機能のことです。つまりスマートフォンをモバイルルーターとして使用できる機能ということです。

今ではほとんどのスマートフォンでテザリングは利用できますが、キャリアによっては別途契約が必要なところもあります。

またテザリングは突然接続が切れてしまうことが多いです。以下記事を参考にして、仕事中に突然切れてしまわないようにしましょう

仕事でテザリングを使用している場合、最も気になるのがテザリングによる通信量です。また仕事でセキュリティの観点から利用していいのかも気になると思います。

仕事でテザリングを使っている人が最も気になる「通信量」と「セキュリティ上のテザリングの利用」について次項より詳しく解説していきます。

テザリングによる通信量

仕事でテザリングを利用する際に、気になるのが「通信量」です。1か月間で通信できる容量は契約しているプランによって異なりますが、有限の場合がほとんどです。契約通信容量を超えてしまうと速度に制限がかかるため、容量を使い切ることはできるだけ避けたいですよね。

仕事中に通信量を使う操作として以下のものが考えられます。

仕事で通信を伴う操作
  • ブラウザによるウェブサイトの閲覧
  • オンラインでのウェブ会議
  • 音声通話
  • メールの送受信

仕事で最も通信量を使うのが「オンラインでのウェブ会議」です。利用しているアプリにもよりますが、TeamsやZoomでは1時間のビデオ会議で500MB~700MB程度を使用します。ビデオではなく音声のみの会議であれば、1時間当たり50MB程度です。

ウェブサイトの閲覧はページによりかなり異なりますが、平均して1ページ0.1MB~0.5MBと考えてください。

会議を1日に平均して2時間程度行う人は、一日に1.5GB~2GB(ビデオ会議で1G以上を使用していると想定)は利用します。ビデオ会議を全くしないという人は1日に1GB以下の通信量で仕事を行えます。

私の場合

私の会社で各自の通信量を確認したところ、ビデオ会議が多いスタッフは平均して2~3GB/日を利用していました。ビデオ会議が全くないスタッフは1GB以下/日という結果です

注意点

Windowsアップデートやソフトウェアのアップデートには大量の通信を伴います。アップデートをする際はテザリングは利用しないことをお勧めします

テザリングによる通信量を節約する方法や上限を設定して制限する方法について以下記事でご紹介しています。ぜひご覧ください。

テザリングは禁止にすべきか

自宅のインターネット環境とテザリングのセキュリティについて

テザリングの利用はセキュリティの観点から言うと、自宅のインターネットを利用するのとセキュリティレベルは大きく変わらないと考えています。

セキュリティレベルはテザリングと自宅インターネットでは大きく変わらないですが、以下の点は注意してください。

テザリングで注意すべきこと
  • パスワードは強固なものにする
  • 利用しすぎると上限にすぐに達してしまう

パスワードが安易なものであると、他の人が接続してくる可能性があります。特に悪意を持った相手に接続されると、通信を傍受され様々な情報を取られてしまいます。テザリング接続に必要なパスワードは必ず強固なパスワードを設定してください。

会社のインターネット環境とテザリングのセキュリティについて

家庭のネットワーク環境とテザリングは大きくセキュリティレベルは変わりませんが、社内ネットワークとテザリングを比べるとテザリングのセキュリティレベルは弱いです。

社内ネットワークであればファイアウォールによるフィルタリング、モニタリング等が通信を監視します。しかしテザリングではそういったセキュリティがなくなります。

テザリングを利用する場合は社内と比べてセキュリティレベルが低くなっていることを自覚し、「不審なメールのURLをクリックしない」「添付ファイルを無暗に開かない」「怪しいサイトにアクセスしない」といった行動を取る必要があります。

また会社でVPNを提供している場合は積極的に利用しましょう。VPNを接続することにより、セキュリティを強化し通信の盗聴や情報を盗まれることを防いでくれます。

VPNとは

VPN(Virtual Private Network)とは「仮想的な専用回線」をサーバーがあるネットワークとクライアントの間に構築する技術です。

VPNを利用することにより端末と社内ネットワーク間に、あたかも専用回線を引いたようにセキュアな通信を行えるようになります。

カフェや公共の場所などの無料Wi-Fiでは情報を盗まれる可能性が非常に高いです。VPNを使うことで第三者からの盗聴から守ってくれます。

VPNについて詳しくは以下記事をご参照ください。

テザリングはテレワークで利用していいのか

結論を言うと、テレワークでテザリングを利用して大丈夫です。
ただ以下の点は忘れずに行うようにしましょう。

  • セキュリティが社内と比べて低くなっていることを頭に入れて行動する
  • VPNが会社から提供されていれば忘れずにVPNを使用する
  • テザリングのパスワードを強固なものにする

上記の点を忘れなければテレワークでテザリングを利用しても問題ないと考えます。

ただし一か月に利用できる通信量の上限が少ないプランの方は、プランの見直しやモバイルWi-Fiルーターを契約するなどを検討することをお勧めします。

VPN環境を構築している企業であれば、テレワーク時はVPNに接続することを推奨するようにしましょう。

まとめ

本記事「テレワークでのテザリング:通信量や禁止にすべきかを解説」はいかがでしたか。

テレワークでテザリングは使用して大丈夫ですが、セキュリティレベルは低いため十分に注意して利用しましょう。

またビデオ会議が多い方は、すぐに上限に達してしまうため、モバイルWi-Fiの契約やデータ使い放題のプランなどを検討してみてください。