高校卒業後の進路:留学へ行くメリット・デメリット
2020.04.04 /
高校卒業後の進路で悩んでいる学生は非常に多いです。現代日本では卒業後すぐに大学へ進学するのが通常化していますが、それは本当によいことなのか?
今回は高校卒業後の進路に、留学という選択肢について考えていきたいと思います。
大学への進学率
日本について
多くの高校生は卒業後に大学へ進学する道を選びます。中には周りが大学へ行くから進学を決めたという学生や、大学進学以外に選択肢がなかった、という学生がいます。
数値で進学率を見ると、2018年度の大学・短大進学率は57.9%に達し、過去最高を更新しました。また大学学部、短大、専門学校入学者に高等専門学校4年在学者を加えた高等教育機関進学率は81.5%を記録しています。
年々大学・短大・専門学校に高校卒業後すぐに進学する割合は多くなっており、3人に2人は進学しているのが日本の現状です。
高校卒業後すぐに大学へ進学するのが当たり前になってしまっているため、日本は大学入学の平均年齢は18.1歳なのです。これは海外では考えられない数値です。
理由は後述しますが、高校卒業後に大学に行かなければならないという固定概念は早く無くすべきだと考えます。
現在の学生は進路を大学進学に縛られている
日本の大学入学平均年齢は外国では異常
日本人は大学進学に対する固定概念を払拭する必要がある
外国について
実は日本と外国では、大学に対する考え方が全く違います。外国での大学に対する考え方は、「学びたいことができたら大学へ行く」です。
そのため高校卒業後にすぐに大学等に進学する人はごく少数なのです。仕事や他の経験を通して、学びたいことができたら大学へ行く。これが外国の常識なのです。
OECD先進国大学入学平均年齢は22歳で、日本とは4歳も違います。ちなみにアメリカは27歳、スイスは25歳、デンマークが24歳、スウェーデンが23.7歳と日本よりも非常に高い年齢となっております。
この数値を見ただけでも日本の大学入学平均年齢18歳が異様なことに気が付くはずです。
だからこそ日本の高校生には、卒業後はすぐに大学に行くのではなく、留学に行って様々な経験をした後に、大学へ行くという進路を私は勧めています。
外国では学びたいことがないのに大学へ行くことはない
大学入学年齢は日本よりも遥かに上
留学へ行くメリット
様々な年代の人と交流ができる
語学学校には様々な年代の人が英語を勉強しています。大学生や社会人が多く、高校生時代に付き合っていた人たちとは全く違ってきます。
だからこそ、彼らから多くのことを教わり、今までとは違う考え方ができるようになるのです。これは日本にいるだけでは得られない経験です。
大学や社会を経験している人との交流は、高校卒業した若者にはとても良い経験となるはずです。
やりたいことが見つかる
そもそも仕事がどういったものか、どういった仕事があるのかを詳しく知らない高校生に将来の仕事を選択させ、大学に進学させるのは非常に酷なことです。
全く仕事に対して向き合ってもなく、知識もない高校生に将来の仕事に活かすための学び場(学科、学部)を正確に選ぶのは無理です。
だから社会人の方で、大学時代に学んだことを活かせている人が少ないのです。
しかし留学に行くことにより、その問題は解決します。今まで交流したことがなかった年上の人達との会話を通して、仕事について理解を深めることができます。
そして自分が将来何をしたいのか、どんな人間になりたいのかが見えてくるはずです。
将来に備えた大学選択ができる
社会人の方で、働いてから大学時代に学んだことを活かせている方は非常に少ないです。多くの方が大学時代に学んだことと今仕事で行っていることが直結してはいないでしょう。
そう考えると、大学で学んだことは無駄だったのではないか?年に100万以上かけて通ったのに、そのお金は無駄だったのではないか?
そうならないように大学進学は、本来はもっと慎重になるべきだと考えます。将来に備えた大学選択をするためには、まずはやりたいことを見つける必要があります。その方法として留学が非常に有効的です。
自分が将来何をしたいのか、そのために必要なことは何なのかを考え、そして自分にあった最善の大学を選べるようになるのです。
授業の取組み方・態度が変わる
大学生は授業をよくサボります。理由はだるいから、将来役に立たなそうだから、遊びたいからと様々です。せっかく高いお金を払っているのにもったいないですよね。
そうなってしまう要因の一つとして、将来のやりたいことが明確になっていないということが挙げられます。
将来自分が何をしたいのかわかっていれば、今学んでいることが将来に直結するのがわかっているので、勉強に身が入ります。
将来やりたいことが見つかるというのは、実は様々な効果をもたらすのです。
留学へ行くデメリット
同級生が年下になる
実は留学に行くことのデメリットはほとんどないのですが、強いて言うのであれば、留学後に大学に行くとほとんどの同級生が年下になってしまうことです。
前述したように日本の大学は非常に珍しい環境です。ほとんどが18歳で入学しています。そんな中19歳、または20代で入学すると、もしかしたら浮いてしまうかもしれません。
きっとこの特殊な環境が、日本の高校生に大学進学以外の道を閉ざしているのだと思います。
まとめ
今回の「高校卒業後の進路:留学へ行くメリット・デメリット」はいかがでしたでしょうか?
今回書いた話は、仕事で高校生を子供に持つ親御様に話している内容です。この記事を読んで、卒業後の進路に留学を入れていただけたら幸いです。