【Python】仮想環境の構築と有効化の方法
2020.07.11 /

ここではPythonにおける仮想環境(virtual environment)の構築方法を解説していきます。
仮想環境を作成することにより、
使用するPythonのバージョンやライブラリをプロジェクト(案件)ごとに管理することができるようになります。
仮想環境により、プロジェクトごとに必要なライブラリのみをインストールが可能になります。
基本的にPythonで開発を行うときは仮想環境を構築すると考えてもらっていいです。
あと仮想環境を使用する場面としては、私の場合、Pythonで作成したデスクトップアプリケーションを実行ファイル(exe)にして配布する場面が多いのですが、その際も使用します。
仮想環境を一から構築し、必要なライブラリのみインストールして実行ファイルを作成します。
理由としては、使わないライブラリをインストールしていると、その分実行ファイルが大きくなり、起動に時間がかかるようになるからです。
Pythonでの実行ファイルの作成方法は以下の記事をご参考ください。

【Python】pyinstallerでpyファイルを配布用にEXE化する方法
それではPythonでの仮想環境の構築方法を以下に詳しく解説していきます。
仮想環境構築の準備
仮想環境を作成するのにvenvモジュールを使用します。
venvモジュールは、Python3.3以降は標準ライブラリに同梱されていますので、わざわざインストールする必要はありません。
Pythonコマンドが実行できるソフトを起動
まず初めにWindowsにpythonをインストールした方はコマンドプロンプトを起動、macOSにpythonをインストールした方はターミナルを起動、anacondaをインストールしている方はAnaconda Promptを起動してください。
とにかく、Pythonコマンドが実行できるソフトを起動してください。
フォルダを作成
仮想環境用のフォルダを作成します。
一旦デスクトップに移動して、そこにpythonという名前のフォルダを作成します。
cd Desktop
mkdir python
このpythonフォルダ内に仮想環境を構築したいと思います。
仮想環境の構築
まずは先ほど作ったpythonフォルダに移動します。
cd python
次に仮想環境をこのフォルダ内に作成します。作成には以下のコマンドを実行してください。
python -m venv venv
*macOSやLinux系の場合はpython3 -m venv venv
上記コマンドを実行するとpythonフォルダ内にvenvフォルダが作成されます。今回はvenvという名前にしましたが、好きな名前でオッケーです。
作成されたvenvフォルダが仮想環境です。そのため必要なくなった仮想環境は、このフォルダを削除すれば破棄することができます。
仮想環境の有効化
ここでは作成した仮想環境を有効化する方法を説明します。
WindowsとmacOS、Linux系で異なるのでそれぞれ記します。
仮想環境有効化(Windows)
仮想環境を有効化するために以下のコマンドを実行します。
venv\Scripts\activate.bat
有効化されると、表示の先頭に(venv)が表示されるようになります。
この表示になったら、仮想環境が有効化されたことを意味するので、好きなようにpipでライブラリのインストールなどプログラムの作成を始められます。
仮想環境有効化(macOS、Linux系)
上記Windowsでの仮想環境の有効化と異なる点としては、有効化する際のコマンドが異なる点です。
source venv/bin/activate
先頭に(venv)の表示が付いたら仮想環境が有効化されたことを意味します。
まとめ
仮想環境を構築し、有効化する方法を解説いたしました。
Pythonでプログラムを作成する際は、必ず最初に行うことですので、忘れないようにしましょう。